絶叫マシンの聖地として知られる富士急ですが、2023年に発表された一部アトラクションの年齢制限の変更には、私自身もかなり驚きました。
大好きなアトラクションにいつまで乗れるのか、気になりますよね。
今回の変更では、特に人気の高い機種において、利用できる年齢の上限が一気に10歳も引き下げられるという異例の事態となりました。
SNSなどでも告知が遅い理由について疑問の声が上がったり、ド・ドドンパの事故の影響があるのではと心配する声も多く見かけますね。
また、FUJIYAMAの年齢制限はどうなっているのか、50代の絶叫マシンのリスクとは具体的に何なのかを知りたい方も多いはずです。
この記事では、富士急ハイランドでなぜこのような厳しい基準が設けられたのか、その背景にある医学的な根拠や安全対策の裏側について、私の視点から詳しくお伝えしていきます。
これからも安全に、そして全力でパークを楽しむためのヒントにしてくださいね。
- ええじゃないか・高飛車の上限が54歳になった理由
- 専門医が指摘する50代の身体リスクと医学的根拠
- 過去の事故を受けて刷新された富士急の安全体制
- 他園との比較で見る富士急の独自基準と救済サービス
富士急ハイランドの年齢制限の変更がなぜ行われたのか

富士急ハイランドが誇る「世界一」のスリル。
それを支える安全基準が、今大きく変わろうとしています。
まずは、どの機種が、いつ、どのように変更されたのか、その具体的な事実関係から見ていきましょう。
ええじゃないかと高飛車の上限が54歳に引き下げ

2023年6月5日、富士急ハイランドは主力アトラクションである「ええじゃないか」と「高飛車」の年齢制限の上限を、従来の64歳から54歳へと変更しました。
これまで還暦を過ぎても楽しめていたものが、55歳になった途端に乗れなくなるというこの10歳の差は、利用者にとって非常に大きなインパクトですよね。
- ええじゃないか:〜64歳 ⇒ 〜54歳
- 高飛車:〜64歳 ⇒ 〜54歳
この変更は、単なる運営の都合ではなく、「利用者の安全を物理的に担保する」という園の強い姿勢の表れだと言えます。
ただし、全ての機種が一律に54歳になったわけではありません。
例えば、園の象徴である「FUJIYAMA」などは引き続き64歳まで利用可能です。
この「差」がどこにあるのかを理解することが、今回の変更の意図を解き明かす鍵になりますよ。
専門医の指導による加齢と骨密度の医学的リスク
なぜ「54歳」という具体的な数字が出てきたのでしょうか。
その最大の理由は、富士急ハイランドが専門医からの指導を仰ぎ、医学的なエビデンスに基づいて基準を再構築したからです。
50代半ばというのは、医学的に見て骨密度や筋肉量が著しく低下し始める時期と重なります。
自覚症状がなくても、骨の強度が落ちているケースが多く、激しい振動や衝撃に耐えうる身体能力の「境界線」として設定されたのが54歳という数字なんですね。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 医学的背景 | 50代半ばから骨密度・筋肉量が低下しやすい |
| 自覚症状 | 痛みや違和感がなくても骨強度が落ちている場合がある |
| リスク要因 | 激しい振動・衝撃による身体への負担 |
| 年齢設定の理由 | 医学的エビデンスに基づく安全基準の再構築 |
自分では「まだまだ若い!」と思っていても、体の中では少しずつ変化が起きている。
そんな現実を考慮した、プロによる冷静な判断と言えるかもしれません。
- 正確な身体への影響については個人差があるため、不安な方は専門医に相談することをおすすめします。
50代が絶叫マシンに乗るリスクと安全性への配慮

特に「高飛車」では最大で約4.4Gという、戦闘機のパイロット並みの負荷がかかる瞬間があります。
これほどの重力加速度が加わると、血管の柔軟性が失われつつある世代では、血圧の急激な変動が心臓や脳に大きな負担をかけてしまうんです。
また、「ええじゃないか」のように座席自体が複雑に回転する機種では、体格や筋力によって頭部や頸部への衝撃が変わるため、より厳格な基準が必要になったのでしょう。
- 脊椎(頸椎や胸椎)の圧迫骨折
- 急激な重力加速度による血圧変動や心血管系への負担
- 予測不能な揺れによる筋肉や靭帯の損傷(捻挫・肉離れなど)
こうしたリスクを「個人の自己責任」で終わらせるのではなく、「最初から乗らせない」ことで未然に防ぐ。
これが、富士急がたどり着いた究極の配慮なのかもしれませんね。
ド・ドドンパの事故による影響と安全基準の刷新
この厳しい年齢制限の背景を語る上で避けて通れないのが、2020年から2021年にかけて発生した「ド・ドドンパ」での骨折事故です。
ド・ドドンパでは、走行中に搭乗者が首や背中を骨折するという、非常に重い事態が相次ぎました。
現在は営業終了となっていますが、あの出来事は日本のテーマパーク業界全体に大きな衝撃を与えました。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 発生時期 | 2020年~2021年 |
| 事故内容 | 走行中に首・背中を骨折する事例が発生 |
| 影響 | 業界全体に大きな衝撃 |
| 現在の状況 | 営業終了 |
事故の調査過程で明らかになったのは、マシンのスペックに対して、乗る側の姿勢や身体的な条件がいかに重要かという点です。
- マシン整備だけでは安全は完結しない
- 搭乗者の姿勢や身体条件が安全性に直結する
- 身体が負荷に耐えられなければ事故は起こり得る
その教訓から、富士急ハイランドは「年齢制限の厳格化」という、非常に勇気のいる決断を下すことになったのです。
さちえ私たち夫婦が訪れたのは2018年の6月です。夫55歳、私51歳の時「ド・ドドンパ」に3回乗車しました。
告知が遅い理由と公式サイトの周知状況を解説
今回の変更について、一部のファンからは
告知が遅い
もっと早く知りたかった
という不満の声もありました。
確かに、実施のわずか数日前というタイミングだったため、遠方から旅行を計画していた方にとっては驚きが大きかったですよね。
運営側はチケット購入者への個別連絡や園内掲示、公式サイト内での掲載を通じて周知を行っていると回答していますが、SNS上では依然として突然の変更に対する困惑の声が見られます。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 告知時期 | 実施の数日前 |
| 周知方法 | チケット購入者への個別連絡、園内掲示、公式サイト掲載 |
| 反応 | SNS上で困惑の声 |
| 背景 | 安全対策を最優先し、迅速対応を重視 |
安全対策を最優先させた結果、スピード感を重視した対応になったのかもしれません。
現在は、富士急ハイランドの公式サイト内のアトラクションページに詳細が明記されています。
パークを訪れる直前には、必ず最新の利用基準を確認することを強くおすすめします。
- 公式のお知らせ一覧
- 各アトラクションの個別詳細ページ
- 最新の利用基準・年齢制限
- 「絶叫優先券」の対象機種



搭乗可能な年齢層の方も、待ち時間を無駄にしないために「絶叫優先券」の対象機種などを併せてチェックしておくとスムーズですよ。


富士急ハイランドで年齢制限の変更がなぜ必要だったか


年齢制限の引き下げは、単なる規制強化ではなく、富士急が目指す「新しい安全文化」の象徴でもあります。
なぜここまで徹底する必要があったのか、運用の裏側にある仕組みについても触れておきますね。
FUJIYAMAの年齢制限が64歳のままの理由


一方で、最高時速130kmを誇る看板コースター「FUJIYAMA」は、現在も上限が64歳のまま維持されています。
「ええじゃないか」や「高飛車」と同じ絶叫マシンなのに、なぜFUJIYAMAは大丈夫なのでしょうか?
それは、FUJIYAMAの動きが比較的「王道的」で、G(重力)のかかる方向が予測しやすいからだと言われています。
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 最高時速 | 130km |
| 動きの特徴 | 王道的でオーソドックスなコース構成 |
| Gのかかり方 | 方向が比較的予測しやすい |
| 医学的判断 | 姿勢を保てば身体への負担は一定範囲内 |
座席の回転やトリッキーなひねりが少ない分、適切な姿勢を保っていれば、50代後半の方でも身体への負担をコントロールできる範囲内だと医学的に判断されたのでしょう。
ISO45001の認証取得と組織的な安全管理体制
富士急ハイランドは、労働安全衛生の国際規格であるISO 45001を取得するなど、組織全体のガバナンスを抜本的に見直しました。
これは、世界基準で「安全」を管理していることを客観的に証明するものです。
| 取り組み | 内容 |
|---|---|
| 国際規格の取得 | ISO 45001を取得 |
| 意義 | 世界基準で安全管理を実施していることの証明 |
| 組織改革 | ガバナンス体制の抜本的見直し |
また、各アトラクションに運行・整備・誘導を統括する「機長」を配置する制度も導入されました。
安全管理の特徴
- 各アトラクションに責任者(機長)を配置
- ハード面(設備整備)とソフト面(運用管理)の両立
- プロフェッショナルによる統括体制
ハードウェアの整備だけでなく、運用というソフトウェア面でも、プロフェッショナルが責任を持って目を光らせる体制が整っています。
髪型やピアスの制限など負傷を防ぐ現場のルール


今の富士急は、年齢以外にも細かいルールが徹底されています。
例えば、「ポニーテール」や「お団子ヘア」が禁止されているアトラクションがあるのをご存知ですか?
これは、ヘッドレストに頭を密着させられない髪型だと、衝撃を受けた際に首が大きく振られてしまい、頸椎を痛めるリスクが高まるからです。


同様に、横揺れの激しい「高飛車」では、安全ハーネスと耳が接触して出血するのを防ぐため、ピアスの着用も禁止されています。



一見「そこまでしなくても……」と思うような細かいルールも、全ては皆さんの体を守るためのものなんですよ。
- 頭をヘッドレストに付けられない髪型(ポニーテール、お団子など)
- 接触により怪我の恐れがあるピアスや大型のアクセサリー
- ポケットの中のスマートフォンや小銭(金属探知機でのゲート検査があります)
無理な乗車を回避するアトラクションチェンジ制度
せっかく並んだんだから、怖くても乗らなきゃ損!
……そんな風に自分を追い込んで、無理に乗ってしまうのが一番危険です。
パニックや予期せぬ体調不良を招かないために、富士急ハイランドには「アトラクション・チェンジ・サービス」という心強い味方があります。
これは、大型コースターの列に並んだものの、搭乗直前に不安を感じた際、無理に搭乗せず他の中型アトラクションへ優先的に振り替えてもらえる仕組みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 大型コースターに並んでいる利用者 |
| 利用タイミング | 搭乗直前に不安を感じたとき |
| 内容 | 他の中型アトラクションへ優先振替 |
| 目的 | 無理な搭乗による事故・体調不良の防止 |
「自分の体調や限界を認めること」を肯定してくれるこのサービスは、安全性を高めるための非常に合理的な仕組みだと言えますね。



年齢制限にかからなかったとしても、少しでも不安があれば無理は禁物ですよ。
ディズニーやUSJと富士急の利用基準を比較
他のテーマパークと比較すると、富士急の「54歳」という基準がいかに突出しているかが分かります。
東京ディズニーリゾートやユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)では、基本的にアトラクションの年齢上限は明記されておらず、身長制限と健康状態という主観的な判断に委ねられています。
| パーク名 | 主要コースター | 年齢制限(上限) | 主な判断基準 |
|---|---|---|---|
| 富士急ハイランド | ええじゃないか・高飛車 | 54歳まで | 専門医の指導・医学的根拠 |
| 東京ディズニーリゾート | スペース・マウンテン等 | 特になし | 身長制限・同伴者の有無 |
| ユニバーサル・スタジオ・ジャパン | フライング・ダイナソー等 | 特になし | 身長制限・健康状態 |
| 浅草花やしき | ローラーコースター | 64歳まで | 安全上の理由・過去の経緯 |
富士急のアトラクションが、世界的に見ても群を抜いて「過激」だからこその措置なんです。
富士急ハイランドの年齢制限変更がなぜ重要なのか:まとめ
最後になりますが、今回の年齢制限の引き下げは、利用者を拒絶するためのものではなく、「お客様が負傷することなく、笑顔で帰宅できるようにするための誠実な決断」であると私は考えています。
富士急ハイランドの年齢制限の変更がなぜ行われたのか。
その答えは「お客様の命と健康を、医学的エビデンスに基づいて守り抜く」という、パークの強い覚悟そのものでした。


対象年齢を過ぎてしまった方にとっては寂しいニュースかもしれませんが、FUJIYAMAや最新の「ZOKKON」のように、現在も64歳まで楽しめるアトラクションは存在します。
また、年齢制限内であっても、その日の体調と相談しながら楽しむのが「新しいパークマナー」ですよね。
これからも、富士急ハイランドが提供する唯一無二のスリルを、最高に安全な形で満喫していきましょう!
記事のポイントまとめ
- 年齢制限の引き下げは、安全確保を最優先した誠実な判断
- 医学的エビデンスに基づき、利用者の命と健康を守るための決断
- 64歳まで楽しめるアトラクションも引き続き存在する
- 年齢にかかわらず、体調と相談しながら楽しむことが重要
- 最新情報は必ず公式サイトで確認する
- 最新の利用基準については、常に変動する可能性があるため、必ず公式サイトで一次情報を確認するようにしてください。

